- おいしく防災! ローリングストックの缶詰アレンジレシピ6選 投稿日 2019年9月1日 07:00:00 (不動産ニュース)
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9月1日は防災の日。「災害時用に食品を備蓄しているけど、気づけばいつも賞味期限が切れている」「缶詰を日常的に食べて、なくなった分を買い足す『ローリングストック』を実践したいけれど、飽きてしまう」、さらには「これから防災備蓄をはじめたいけれど、何から手をつければいいのか分からない」――そんなお悩みはありませんか? 社会の防災力を高める「防災士」として活動するだけでなく、テレビや雑誌で缶詰の達人、レトルトの女王としても知られる管理栄養士・災害食専門員の今泉マユ子さんにお話を伺いました。
気分が沈む災害時こそ、「食べること」を楽しめる備蓄が必須
管理栄養士、Junior野菜ソムリエ、食育指導士、調理師、フードライフコーディネーター、水のマイスターなど、「食」関連の資格を複数お持ちの今泉さん。『マツコの知らない世界』(TBS系)に出演した際は、数多くのレトルトパスタソースを紹介。「レトルト食品も災害時用の備蓄としてオススメですよ」(写真提供/今泉マユ子さん)
災害時の備蓄というと、多くの人が思い浮かべる「乾パン」。最近では食感もかつてに比べ食べやすくなったものも出ています。今泉さんは「乾パンが苦手な方はケチャップやマヨネーズ、ゆであずきなどをちょい足しして食べてみてください。それでも口に合わない人は備蓄品としてオススメしません」と言います。
今泉さん宅では、リビング横の和室にある本棚(もちろん転倒防止対策もバッチリ)に備蓄品を収めています。「私が不在でも、家族全員がどこに何があるか分かるよう収納しています」(写真撮影/相馬ミナ)
「どうしても災害時は気分が沈みがち。そんなときは美味しいものを食べて元気を出したいですよね。だからこそ、自分や家族が普段から食べ慣れているもの、美味しいと感じるものを備蓄しておくことが大事。普段から食べているものなら、日常生活のなかで自然と消費して、なくなる前に補充する『ローリングストック』の習慣も身につけやすいから、一石二鳥なんですよ」
缶詰やレトルトが大好きだという今泉さんは「講演などで地方を訪れると、ついご当地ものを買ってきてしまうんです(笑)」。和室の床下収納に収めた食品は、賞味期限年ごとに分類して食べ忘れを防止(写真撮影/相馬ミナ)
乾パン同様、普段から缶詰を食べない人が無理に缶詰を備蓄する必要はないものの、「コンパクトで丈夫、長期保存できるという点で、やはり缶詰は災害時の備蓄品として秀逸」と話す今泉さん。「最近の缶詰は以前より進化しています。一度食べてみて、美味しいと感じたらストックすればいいと思いますよ。缶詰初心者さんなら、味付けにクセのある惣菜缶詰より、自分好みにアレンジしやすい素材缶詰のほうがオススメです」
防災士でありながら缶詰の達人とも呼ばれる今泉さんに、今回は編集部でローリングストックのお悩みが特に多かった3つの素材缶のアレンジ方法を教わりました。
アレンジ缶詰1. コンビーフ
コンビーフ缶の中身は、ほぐした塩漬けの牛肉。災害時には貴重なタンパク源になります。加熱済みのためそのままでも食べられますが、味がしっかりついているため、あえて調味料を加えず、ほかの食材と和えて食べるのが美味しく食べるコツだそうです。
今回使ったのは、明治屋の「コンビーフ スマートカップ」。コンビーフというと“開けづらい缶詰”のイメージが強いかもしれませんが、スマートカップなら開封が簡単。賞味期限も缶詰と同じ3年です(写真撮影/相馬ミナ)
■ コーンコンビーフ
「超簡単なのにとても美味しくて、いつも一人で完食してしまう」という、今泉さんお気に入りのレシピです。最後にかける黒こしょうが効いていて、お酒のおつまみにもぴったり。隠し味に加えたトマトジュースの酸味のおかげで、さっぱりといただけます。
(写真撮影/相馬ミナ)
<材料>(2人分)
コンビーフ……1個(80g)
トマトジュース……50ml
コーン(レトルトパウチ)……1袋(50~60g)
黒こしょう……適量
<つくり方>
ポリ袋に材料をすべて入れ、混ぜる。食べるときに黒こしょうをかける。お好みでクミンパウダー、タバスコ、カレー粉を入れても。
■ キャベツコンビーフメンチカツ
小さな子どももパクパク食べてくれること間違いなし! コンビーフをひき肉代わりに使った本格メンチカツです。缶詰を使えば、加熱に気を使う必要がないので手軽。しっかりとした味付けなので、お弁当にもオススメです。ポイントは、「キャベツを混ぜたあと水分が出ないうちに、なるべく早めに揚げること」。
(写真撮影/相馬ミナ)
<材料>(2人分)
コンビーフ……1個(80g)
センキャベツ(キャベツを千切りにしたカット野菜)……1袋(100~120g)
卵……1個
パン粉……大さじ2
(衣用)
・小麦粉……大さじ1
・溶き卵……1個分
・パン粉……大さじ4
サラダ油……適量
(添え物用)
ベビーリーフ、ミニトマト……適量
<つくり方>
1. ボウルにコンビーフ、センキャベツ、卵、パン粉を入れてよく混ぜ、4等分にして丸める。
2. 全体に衣用の小麦粉を薄くまぶし、溶き卵、パン粉の順につける。
3. 小さめのフライパンに1cmくらいまでサラダ油を入れ、180℃に熱する。その中に1を入れ、1~2分揚げて裏返し、さらに1分ほどきつね色になるまで揚げ焼きする。
4. 器に3を盛り、ベビーリーフとミニトマトを添える。
アレンジ缶詰2. オイルサーディン
イワシの油漬けが入ったオイルサーディン缶。青魚なのでDHAやEPAといった健康によいとされるオメガ3脂肪酸が豊富。おまけに缶詰なら魚の骨ごと食べられるからカルシウムも補えます。和にも洋にもアレンジしやすいので、「サバ缶に飽きた」という人にぜひ挑戦してみてほしい素材缶詰です。
今回は、はごろもの「キングオスカー オイルサーディン」を使用しました。ノルウェー産のイワシを樫の木のチップでスモークし、植物油に漬け込む伝統の製法でつくられています(写真撮影/相馬ミナ)
■ オイルサーディンとトマトのパン粉焼き
イワシとトマトといえば、イタリアンでは王道の組み合わせ。もちろん、イワシの油漬けであるオイルサーディンも、トマトとの相性抜群です。缶詰を使えば、面倒な魚の下処理は一切不要。みじん切りにした玉ねぎの食感が楽しい、ワインがすすむ一品です。
(写真撮影/相馬ミナ)
<材料>(2人分)
オイルサーディン……1缶(105g)
トマト……1個(100g)
玉ねぎ……中1/2個(100g)
マヨネーズ……大さじ2
パン粉……大さじ2
オリーブ油……少々
ドライパセリ……適量(お好みで)
<つくり方>
1. トマトは輪切り、玉ねぎはみじん切りにする。
2. 缶汁を切ったオイルサーディンをボウルに入れて、1の玉ねぎ、マヨネーズを加えてよく混ぜる。
3. 耐熱容器2つに2を等分に分けて入れ、その上に1のトマトを並べる。上からパン粉、オリーブ油をかける。
4. トースターで焦げ目がつくまで焼く。お好みでドライパセリをかける。
■ オイルサーディンドライカレー
オイルサーディン缶を油ごと使って、イワシのうま味とコクを最大限に引き出したカレーです。隠し味にクミンシードを加えることで、より本格的な仕上がりに。魚が苦手な人でも、食べ出したら止まらなくなるはず! 「オイルサーディンの油で香味野菜をしっかり炒めるのがポイント」だそうですよ。
(写真撮影/相馬ミナ)
<材料>(2人分)
オイルサーディン……1缶(105g)
まいたけ……1パック(100g)
玉ねぎ……中1/2個(100g)
しょうが……1かけ分
にんにく……1かけ分
カレー粉……大さじ1
クミンシード(クミンパウダー)……小さじ1
塩、こしょう…少々
温かいごはん……お茶碗2杯分
パセリ(みじん切り)……大さじ2
<つくり方>
1. 玉ねぎ、しょうが、にんにくはみじん切りに、まいたけは粗みじん切りにする。
2. フライパンにオイルサーディンの油のみ入れ、1の玉ねぎ、しょうが、にんにくも入れて火をつけ、玉ねぎが色づくまで約5分炒める。
3. さらに、1のまいたけとカレー粉、クミンシードを加えて火を通し、オイルサーディンも入れて木べらなどでくずしながら中火で1~2分炒め、塩、こしょうで味を調える。
4. パセリのみじん切りを混ぜたごはんを2等分にして器に盛り、3のカレーをかける。
アレンジ缶詰3. ミックスビーンズ
複数の豆を煮たり蒸したりして、すぐ食べられる状態に加工してあるミックスビーンズ缶。豆類はタンパク質が豊富なだけでなく、災害時に不足しやすい食物繊維が多く含まれるのも高ポイントです。自分に合ったアレンジ方法を見つけておけば、災害時にも美味しく食べられます。
ここで使用したのは、トーヨーフーズの「そのままガバッと!ミックスビーンズ」。ひよこ豆、青えんどう、赤いんげん豆が入っています。缶詰のほかレトルトパウチタイプもあるので、お好みでどうぞ(写真撮影/相馬ミナ)
■ ミックスビーンズのツナケチャ和え
避難所生活を経験された方に「災害時に食べたかったもの」を尋ねると、「酸っぱいもの」という答えも多くあったそうです。このレシピでは、ミックスビーンズに子どもが大好きなツナ缶を合わせ、体が疲れて食欲が落ちたときでも食べやすい「ケチャップ」の酸味を隠し味に加えています。簡単にできて、栄養バランスのよい一品です。
(写真撮影/相馬ミナ)
<材料>(2人分)
ミックスビーンズドライパック……1缶(120g)
ツナ缶(食塩、油入り)……1缶
ケチャップ……小さじ1
<つくり方>
ポリ袋にツナの缶汁ごと材料をすべて入れて混ぜる。
■ ミックスビーンズ栗あん風
酸っぱいものに加えて「甘いもの」も、被災時に食べたかったという声が多く聞かれたそうです。こちらは、ミックスビーンズを和菓子風にアレンジしたデザートレシピ。ミックスビーンズが苦手な人は、豆をしっかり潰すと「栗あん」のような感覚で食べられます。
(写真撮影/相馬ミナ)
<材料>(2人分)
ミックスビーンズ……1缶(120g)
ゆであずき……ミックスビーンズと同量1缶(約100g)
きな粉……適量(お好みで)
<つくり方>
1. ポリ袋にミックスビーンズを入れて潰してから、ゆであずきを加えて混ぜる。
2. ひと口大に丸めて、お好みできな粉をかける。
「店に一切、商品が並ばなくなったとき」をイメージしておこう
最後に、これから防災備蓄を始める人は何から準備すればいいか、今泉さんに尋ねてみました。
「まずは飲料水です。以前は備蓄というと3日分がひとつの基準と考えられていましたが、最近では南海トラフ巨大地震を想定し、1週間分の備蓄が推奨されています。大人の飲料水は1人1日3Lが目安です」
1人1日3 Lを7日分となると、合計21 L。2 Lのペットボトルだと、およそ10本分が必要になります。これまで一切、備蓄をしてこなかった人にとっては、その保管場所を確保するだけでも大変そう……。
(写真撮影/相馬ミナ)
「水は各部屋に置いておいた方が安心です。分散備蓄をしましょう。日常的に飲んで買い足すローリングストックで備えても良いですし、10年間長期保存できる水を備蓄しておいても良いので、自分に合う方法で備えてください。水以外にも日ごろから飲んでいるお茶やコーヒー、スポーツドリンクなどもあると良いですし、野菜ジュースなども野菜不足になりやすい災害時に重宝します。ただし賞味期限に気を付けてくださいね」(今泉さん)
家族全員の7日分の食料と水を一気に備蓄しようとすると、ハードルが高すぎる……。そんなときは、普段食べている缶詰を少し多めに買ったり、飲料水をとりあえず1日分ストックしたり。うんとハードルを下げて、小さな一歩を踏み出してみることが重要なのかもしれません。
●取材協力
今泉マユ子さん HP
徳島市生まれ、横浜市在住。1男1女の母。管理栄養士として大手企業社員食堂、病院、保育園に長年勤務。食育、災害食に力を注ぎ、2014年に管理栄養士の会社を起業。レシピ開発、商品開発に携わるほか、防災食アドバイザーとして全国で講演、講座を行う。テレビ、ラジオ、新聞、雑誌などで活躍中。『「もしも」のときに役に立つ! 防災クッキング (1) 』(フレーベル館)、『災害時でもおいしく食べたい! 簡単「みそ汁」&「スープ」レシピ もしもごはん2 』(清流出版)など著書多数。
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